CLASSIC CAR LOVERS OVERSEA
クラシックカーを愛する人々(海外編)

2017.04.06 | Special

volume 02_Dirq Niemann(in Berlin)

ディーク・ニーマンさん(音楽レーベルdq agenc/ブッキングマネージャー)
車種 Mercedes-Benz Baureihe 123 FROM 1982

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「自分が本当に好きなもの、美しいと感じるもの、快適に感じるもの、この3つの条件全てを満たすことが何より大切です」

東西統一後からベルリンへ移り、ドイツの音楽シーンを支えてきたブッキングエージェンシー”dq agency”のオーナー、ディークさん。4年前からの相棒は 透き通るようなシルバーが眩しい「Mercedes-Benz Baureihe 123」。彼のオフィスにて、エージェンシーの仕事、愛車とのストーリー、モノ選びの基準について伺ってきた。

ディークさんがブッキングエージェンシー「dq agency」を始めた経緯、について教えてください。

ディーク氏(以下デ)「10代の頃から、ジャーマン・オルタナティヴ・ミュージックが大好きで、気付けば友達のバンドやミュージシャンのツアーマネージャーやドライバーをしていました。壁崩壊後1990年にベルリンへ移った後、これまでの経験を生かし、1993年より『Powerline agency』を設立。22年程続けた後、昨年2016年より新たに『dq agency』としてスタートしました。dq agencyとなってからはベルリンのレーベル『Staatsakt』とタッグを組み、よりパワーアップして活動しています」

どういったジャンルの音楽、アーティストを担当していますか?

デ「ジャンルは基本的にオープンで、ポテンシャルを感じるアーティストをピックアップしています。ドイツのアーティストが中心ですが、デンマークなど隣国のアーティストも担当していますよ。音楽に関しては、移り変わりが激しいので、常に新しいものを取り入れるようにしています。そういった点でもラジオは便利です。例えば『BBCラジオ』。もう亡くなってしまったけど名物DJジョン・ピールはまさに世界一、よく聴いていました。ラジオをはじめ、インターネットからの情報など常にアンテナを張っています」

それでは愛車についてですが、『Mercedes-Benz Baureihe 123 』を選ばれたきっかけは何でしょうか?

デ「4年前にクラシックカー好きの友人から購入しました。友人ということもあり、破格の値段で譲ってくれたんですよ。美しいですし、即決でしたね。『Mercedes-Benz Baureihe 123』は1980年代の定番、当時わたしの父も近所の人も持っていました。大きすぎず、高すぎず、典型的なミドルクラスカーです。今となれば、とてもノスタルジーを感じますね。シンプルなデザインはもちろん、クオリティーもよくパワフルで実用的なところもポイントが高いです」

愛車で気に入ってるのはどこでしょうか?


デ「とにかく乗り心地が快適なところですね。座席もフィットして、とても楽に運転出来ます。こう見えて、意外と中が広いんですよ。ドイツだと、天候の影響で冬はガレージで愛車を待機させる人が多い中、この車は冬でも運転出来るほどタフなんです。シンプルなデザインとクオリティがどちらも優れている、まさに理想的な車です」

どんな時に乗るのでしょうか?

デ「仕事、プライベートと両方です。愛車が好きすぎて、自宅から5分もかからない職場にもたまに乗ってきてしまいます。プライベートでは夜にコンサート、ディナーへ行く機会が多いですね。わたしはお酒を飲まないので、車で移動する方が楽なんです。もちろんドライブのお供にラジオとCDは欠かせませんね」

愛車との思い出・エピソードはありますか?

デ「妻の故郷デンマーク・コペンハーゲンへよく行きますよ。ドイツの港町・ロストックまで行き、そこからフェリーに乗って、港からコペンハーゲンまでドライブします。クラシックカーで遠出はリスキーなのですが、フェリーで一度休めることが出来るので、問題ないですね。あとはストリートでの反応も良いですよ。信号待ちや駐車時に、通行人から褒められたり、グーサインをよくもらいます」

乗ってみたい車はありますか?


デ「愛車と同じタイプのSクラスに乗りたいですね。少し大きめでラグジュアリーなところ、そして1980-90年代初期のデザインがたまらなく良いんです。あとはゴールドが一番好きな色なので ゴールドカラーの車も良いですね。とりあえず今の車で十分満足しているので、買い替えはまだまだ先になりそうです」

車を含め、モノ選びで大切にしている事は何でしょうか?

デ「ヒストリーがあるものに惹かれます。車はもちろん、家具もヒストリーは大事。自宅はミッドセンチュリー家具で揃えています。わたしの妻はミュージシャンでもあり、ヴィンテージ家具屋を経営しているんです。そういう点でも、お互いの価値観は一緒ですね。レトロは嫌いです。クラシックやヴィンテージのものは、その美しい時代から残っているリアルなものであるのに対して、レトロはそういったものを新しく再生産しただけのプロデュースレスなものですから。なので、見た目だけでなく、そこに込められたヒストリーを大事にしています」

最後にクラシックカーの魅力とは?


デ「一言で言うと、味ですね。先程ヒストリーのあるものに惹かれると言ったことにも繋がるのですが、クラシックカーのデザインには味があります。そして、良き相棒です。いつもこの車に乗ることでその日のテンションをあげたり、パワーをもらっています。仕事へ行く時、コンサートへ行く時、いつも愛車を見る度に美しいと思うし、何より日々の幸せを感じます。自分が本当に好きなもの、美しいと感じるもの、快適に感じるもの、この3つの条件全てを満たすことが何より大切です。なので、私にとって愛車は文句なしのパーフェクト。愛車を見ない日があると、何だか心配で落ち着かないんですよ(笑)。もう生活の一部といっても過言ではないですね」

photograph : Saki Hinatsu

interview : Yukiko Yamane

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